4月, 2020年
明年花開くも復た誰か在る
先日紹介したクリスマスローズの近くに咲いている菖蒲です。
毎年、この場所に花を咲かせる菖蒲。
唐詩に
「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」(劉希夷)
とあります。
毎年春になれば花は去年と変わらぬように咲くが、
来る年ごとに見る人の姿は変わるというのです。
花も人も命には必ず限りがあります。
植物の命も永遠ではありませんが、毎年春になれば同じように花を咲かせます。
しかし、来年またこの咲き誇る花を見ることが約束されている人など誰もいません。
大自然からこの世の無常に気づかされるこの語。
深く読み取って、当たり前だと思ってしまう日常の尊さを感じながら生きていきたいものです。
管理事務所受付時間ならびに定休日変更のご案内
この度、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、管理事務所の業務受付時間(開門時間)を短縮させていただきます。
当面の間は、午前9時から午後4時までの開門と致します。
また、定休日も毎週水・木曜日に変更となりましたので何卒よろしくお願い致します。
門が閉まっている場合でも、脇にある通用門から入って、お墓参りはできますのでご安心ください。
ご理解・ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。
飾らない魅力
【春の花シリーズ】
管理事務所の受付の脇に飾られているシンビジウムです。
落ち着いた淡い色合いの花が特徴です。
花言葉はその印象にぴたりとくる「飾らない心」です。
飾らず自然体でいれるって魅力的ではありませんか?
どんな時でも心をニュートラルにすることができれば、変に着飾る必要もありません。
無駄な瞋りや、貪りを放下して飾らない魅力に溢れた日々を過ごしたいものです。
このシンビジウムいつもお参りに来られる飯塚さんからいただきました。
ゆっくり、あせらず、丁寧に
【春の花シリーズ】正門前の参道には、見上げる空にとても映える紅白のハナミズキがあります。
白の方は、遠くから見れば白にしか見えませんが、手をかざし、目を凝らして見ると、
花びらの淵が薄紅色に赤らんでとても繊細な色合いに心惹かれます。
ハナミズキの花言葉は「永続性」これはハナミズキがゆっくり育つことに由来します。
現代では、様々なことにおいてスピードが求められることが多く感じています。
人生もあせらず丁寧に過ごしていれば、いつかは良い花が咲くのだと教えてくれているのかもしれません。
高嶺の花
【春の花シリーズ】
A区の通りに咲き始めたシャクナゲです。「高嶺の花」の由来となったといわれているシャクナゲ。日本では高山に自生しており、咲く場所も斜面などが多かったため、入手がとても難しかったそうです。一方やすらぎのシャクナゲは、手の届くところでその花の美しさを余すことなく見せてくれます。もちろん高嶺の花ですので、手には入れず見惚れるくらいにしておきましょう。
アイリスのからのメッセージ
【春の花シリーズ】
先日咲いた白いアイリスに寄り添うように青色の仲間が増えました。アイリスの花言葉は「吉報」です。
仲間との出会いの喜びを教えてくれているようです。
外出自粛の動きが広まる中、星野源さんが自身のインスタグラムで公開した楽曲「うちで踊ろう」が話題になっています。
ミュージシャンや芸能人に限らず、星野さんに合わせて、歌ったり踊ったりする動画をSNSなどにアップし、皆で共有して楽しむのです。
外に出れないからこそ繋がった縁もあるのではないでしょうか。
このような状況だからこそ皆を明るくする吉報で会話を弾ませたいものです。
ユキに重ねて何を想う
【春の花シリーズ】
このユキヤナギは霊園の脇から小川に降りて行った土手沿いに咲いています。
開花時期は4月ですが、この流れる柳のような枝ぶりに白雪を彷彿とさせる白い花をつけることが名前の由来だそうです。
私たちは過ぎ去る日に思いを馳せてしまうことがあります。
名付けの親は、ユキヤナギの連なる花に雪を重ねて何を想ったのでしょうか。
手を合わせる先を必要とした人間の心模様がユキヤナギに現れているように感じます。
クリスマスローズの神話
【春の花シリーズ】
駐車場脇の白モクレンの足元に、クリスマスローズが咲いています。
12月から2月が旬の花ですが、今も綺麗に咲いています。
クリスマスローズは名前の通り、キリスト教に関係する花です。
キリスト生誕の際、貧しい羊飼い少女が、祝福をしに聖母マリアのもとへ訪れました。
少女は何も持っていなかった為、周りに花をさがすものの、
季節は冬ですので見つけることができず、涙を流します。
すると少女の涙が落ちた地面からバラのような美しい花(クリスマスローズ)を咲かせ始めたのです。
少女はその花を聖母マリアとキリストへ捧げたということです。
春に咲く花があれば、冬に咲く花もある。
花木、大自然は宗教の枠を超えて私たちに何かを教えてくれています。
青空に白く映える、きみの名は
【春の花シリーズ】
管理事務所に向かう坂の途中に、
ヒメリンゴの木があります。
姫という名にそぐわしい上品なピンクの蕾と、清らかな白い花。
誰かを重ね合わせ命名したのでしょうか。
ちなみに別名はイヌリンゴです。
どちらの名をとっても良いほどの可愛らしい実を結びます。
芝桜の絨毯
【春の花シリーズ】
門をくぐると、やすらぎの郷霊園を象徴する大きな球体のモニュメントがあります。
融通無礙、滞りなく角のない「まぁるい心」を表しています。
その裾を春になると彩ってくれるのが芝桜です。
一つひとつの花は小さいのに、連なって咲くのでまるで絨毯のように広がりを見せてくれます。
一つの命から生まれた私たちですので、境の無い「まぁるい心」で生きてみたいものです。